PJCトップ > あるある!!プロジェクトマネジメントのこんな失敗! > 第7回

「 どうしても伝わらない! 共同開発は難しい」

この物語は、プロジェクトマネジメントの問題をいかに解決するかを描いたものです。地球開発というシステム開発会社で起こる、さまざまな問題を、主人公・岡島新が PJC を使って解決していきます。あなたも思わず「あるある」とうなずいてしまう問題が起こるかもしれません。

登場人物

▼武藤守(むとう まもる)
8 開発部部長。 PjC を導入に導いた人。実は社内で導入コストの面から反対を受けていたが、開発に携わる人間として、システムの必要性を説き、 PjC 導入へこぎつけた。人望厚く、部署の違い、新人・ベテランを問わず、彼を慕う人は多い。

▼岡島 新一(おかじま しんいち)
3 開発部の3 年目。若手ホープだが、マネージャー職はいまいち苦手。頑張ろうと意気込むが、空回りすることが多い。口癖は:「わかってるんですけど …… 」最近はPJCの使い方にもなれて、デキるPMへと変貌中。

▼山田・華山
岡島の友人。山田は総務部、華山は経理部に属している。以前にあることをきっかけに PJC を使うようになった。岡島と同じく、いろいろと武藤の世話になったこともある。

 

朝の開発部、どこか妙な静けさが満ちています。 普段は陽気な岡島も、いやに物静かに、淡々と業務に打ち込んでいます。 きっかけは、朝礼での武藤の言葉でした

武藤:「今回の人事異動で、中国へ渡ることになった。向こうの開発部でPjCを使って業務を効率化してくれと言われてな。まぁ、ここでの実績が認められたということだな。昇進もするんだぞー。みんなのおかげだ、ありがとう!」
岡島:「でも、急に海外だなんて……。僕たちはいったいどうしたらいいんですか」
武藤:「お前たちはもう子供じゃない。立派な社会人なんだ。俺がいなくても問題なくやれるはずだ!」
岡島:「実は、このプロジェクトに華山さんっていう人がいるんですけど……」)

そうは言われたものの、精神的な支柱であった部長の異動は、誰もがショックだったのでした。そして昼休み…

岡島:「優秀な人だから、これからが大変な中国に行くのはわからないでもないけどさ…」
華山:「でも急ですよねぇ。いままでお世話になったのに、なんの恩返しもできてないです」
山田:「しかし、 それならサプライズパーティーというのはどうだ。まだ少し時間に余裕がある」
岡島:「よし、そうと決まれば具体的に…」

3人を中心に、開発部以外も巻き込んでの一大プロジェクトがスタートしました。 そして当日……。

武藤が帰り支度をして、席を立とうとしたその瞬間、岡島が声を上げました

岡島:「部長! 今までありがとうござ……」

プルルルルルルルルル…… プルルルルルルルルル……

間が悪く、電話が鳴り響きました。

山田:「はい、地球開発システム開発部です。はい……。少々お待ちください」

山田は岡島に電話を差し出しました。 一緒に渡されたメモには、岡島が担当しているプロジェクトの、共同開発会社の名前が。

岡島:「はいお電話代わりました、岡島です。はい、えぇ……。えっ! えぇ……。本当ですか……。それは……はい、はい……」

お祝いムードに入ろうとした矢先のできごと、どんどん青ざめる岡島の顔に同調するように、周囲の空気も落ち込んでいくようでした。そんな空気を打ち破るのは、最後までこの人なのでした。

武藤:「で、今度はいったいどうしたんだ?」

どうやら、現在岡島のチームが他社と共同で進めているプロジェクトで問題が起こったとのこと。電話によれば、互いに確認して追加したはずの仕様について、「聞いていない、こんな余計なものを付けたら予算が合わない。無駄働きさせつるもりか」の一点張りらしく、取り付くしまもないようです。

あるある!!

岡島:「追加したものについては、ユーザーの利便性を考慮したうえで、向こうの担当者と納得して追加したものなんですけど、どうもそのときと違う人が電話してきたみたいなんです。担当者を通して再度連絡するということでいったん切ったんですが……」
武藤:「それは……」

武藤が口を開こうとしたとき、側にいた山田と華山が言いました。

山田:「それはPjCを使えば解決できるんじゃないか? 他社との開発でだって使えるものだろう。向こうの担当者だけじゃなく、開発メンバー全員入るようにしておけばどうだ」
華山:「だいたい、そんな重要なことを証拠が残らない方法でやり取りしてるからそんな問題が起こるんですよ。共通のシステム上で、互いのやり取りが確認できるようにしておかないと」

2人だけでなく、開発部の面々も次々に改善策を言い出しました。

岡島:「そうだな。実はプロジェクトスタート時に、窓口が互いに一人で、ちゃんと情報伝達がされるか不安ってことはあったんだ。そうだよな、外部とも積極的にPjCでやっていけばいいんだよ。PJCは企業内だけじゃない、あらゆるビジネスシーンで発生する壁を取り去ってくれる。そのことを忘れていたよ。今回は、品質管理の、設計変更」の機能を使って、仕様変更についてのフローを組めばいいだろう。さっそく提案の電話をしてみる!」

あるある!!

岡島はそれらをまとめて、開発先へ電話をかけました。

岡島:「……というわけで、PJCを活用すれば、作業分担や進捗状況は明確になるし、連絡ミスもなくなる。あらゆるQ&Aの情報や仕様変更についてのやりとりが明確になりますから、今回のようなこともなくなるかと……。はい。えぇ、企業間を越えた、質の高いプロジェクトマネジメントが可能になります!」
武藤:「もうほんとうに、俺の仕事はここにはないな……」

武藤が感慨にふけっていると、電話が終わったようでした。

岡島:「とりあえず、PJCの説明だけでも聞いてやるから上司を連れてこいだそうです!」
武藤:「えぇ!? 上司を!?」
山田:「外にタクシーを呼んであります。急いでください」

山田の有無も言わさぬ空気に押されて、あっという間に武藤はとある店の前に連れてこられました。なんという会社かもわからない。どこの誰とも知れない相手にPJCの説明をしなければならない。しかもそれが居酒屋だなんて、とんだ最後の日になったものだと憤りすらおぼえた武藤でしたが、日本での最後の仕事がPJCにかかわるものだと思えば、悪くない気もしたのでした。

武藤:「日本ではこれが俺の最後の仕事だ。よく見ておけよ」
岡島:「はい!」

勇んで店のドアを開けて目に入ったのは 【部長いままでありがとうございました】の文字。 呆然とする間もなくクラッカーの洗礼を浴びた武藤は、 我に返ると大声を上げて笑ったのでした

今回の失敗

言った言わないの問題が解決しない!

あらゆる取引についてまわる、いわゆる「言った言わない」の問題。これを解決するには、同じ仕事にかかわる人全員が、同じ方法で情報共有を行うことしかありません。議事録などと違って、PJCは多岐に渡る情報を横断的かつ、視覚的にも確認できるので、勘違いや誤解が生まれにくいという特徴を持っています。進捗管理によって、仕事の状況をかくにんできますし、ワークフローによってどこで仕事がとまっているか一目瞭然に。全ての証拠がここに残ります。

実際に使ってみる!!

プロジェクト体制に不安がある

作業手順も、作業方法も、さまざまな事が異なる共同開発。ときにはそれがカルチャーショックになったり、ひどいストレスになったりすることが。それだけに、マネージャーは全体のモチベーション維持や進捗管理に苦心するもの。PJCを使えば、全体に対して同じやり方と同じ評価指標という「ルール」を与えられるので、会社にかかわらず、同じ仕事の進め方が可能になります。

実際に使ってみる!!