第3回 情報共有体制を確立せよ!
〜プロジェクトマネジメント効率化へ挑む〜
レントラックジャパンの抱える問題
報告がバラバラに送られてくる上に、そのフォーマットも一定でない。プロジェクトマネージャーにとって、管理する情報がまとまっていないのは、厄介なことだった。その上、社員個人個人が自分の好きなツールを使って仕事を管理しているため、社内で統一的な進捗管理ができないままでいた。管理コストを抑えるために、情報管理体制を見直さなければならない……。
システム概要
PJCが持つフレームワーク機能やワークフロー機能などを中心に、基本的な機能を盛り込んだ仕様となっている。フレームワーク機能は、ある一定の作業工程をあらかじめ入力しておき、その進捗管理を行うもの。シンプルで整理されたインターフェースと、予算と連動して管理できることが特徴である。
導入効果
統一された管理システムが導入されたことで、工程が改めて見直され、全社的に共有された。誰もが一見してプロジェクト状況を把握できると同時に、ドキュメントの共有や、以前のドキュメントへのアクセスが改良されるなどして、情報共有・管理の面で業務効率が改善している。
実際の業務におけるPJCの役割
実際の業務の中ではPJCをどのように活用しているのですか?
弊社の中には開発と運用という業務が大きく二つある中で、開発では進捗管理に使ってますね。各プロジェクトリーダーがスケジュールを組みまして、開発委託先でスケジュールどおり進んでいるかと見ています。あと、ドキュメントの共有も行なっていますね。
全チーム通して、PJCさえ見れば、プロジェクトの進行状況が、担当者に直接確認を行なわなくてもわかるようになってます。プロジェクトの遅れや納品状況なんかですね。会議の議事録や資料の共有もそれを通じて行なわれていまして、それが主な運用方法ですね。
開発関連の部署だけでお使いになっているのですか?
いえ、情報システムグループ全体で使っています。開発スケジュールはもちろんですが、会議の招集や資料の共有、業務側の部署でも開発側で関わる部分があれば使います。経営企画、技術管理など、実際の開発全体での管理、共有に使っています。個々のプロジェクトと、それらの全体統括、開発に関わるほか部署との情報共有にしようしています。フレームワーク機能を使って効率化しています。
フレームワーク機能の利用で統一された管理体制を実現
フレームワーク機能はどのように利用されていますか?
開発だとわかりやすいんですが、4月1日から始まって5月30日まででやることが決まっている。そういうときはフレームワークをつくる際に悩むのではなくて、ガチガチに定義してしまう。つまり、レントラック標準でのフレームワークをひとつ規定して対応しています。逆にそうでないメンテナンスの案件などはものによって違いますから、フレームワーク機能に当てはめるにはそぐわない場合がある。そういう場合は1クオーターの細かなメンテナンス案件というプロジェクトを定義して、その中でのタスクの登録は自由としています。
PJCの導入をきかっけにフレームワークが組まれていったのでしょうか?
もともとレントラック標準の作業工程というのはありました。ただ、フレームワークという機能が使えるからということで、そのレントラック標準の工程を見直したという側面は確かにあります。ここまで綺麗に実際の作業に即して登録できるというものはなかったので、それは良かったと思っています。
管理業務はもちろん、社員の意識改善にも効果
実際にお使いになられて、現場の声はいかがですか?
私は実際にフレームワークを使って作業してましたね。正直なところ、逃げ場がないですね(笑)。上が作ったスケジュールを守るしかないので、リスケしたらばれちゃうんですよね。「何でリスケしたんですか」と(笑)。ただ、使ってる側としては決められたスケジュールを厳守するということが意識できていいと思いますね。
管理側としてはものすごくわかりやすいですよね。今まで別々にエクセルで報告が上がってきたものが、同じシステム上で一覧性高く見られますし、報告内容も同じレベルできますから。開発側は縛りがきついみたいですが(笑)。
ドキュメントが探しやすいこともとても助かっています。以前はファイルサーバーの中のどこにあるかを探さないといけなかったんですが、その手間がなくなりましたね。工程ごとに管理されているので、昔までさかのぼれば探せますから。
全体として、情報共有が進んだことや、フレームワーク化の部分ではかなり良くなったと思います。
いろいろな機能をご使用になっていますが、導入時に困ったことなどはありませんでしたか?
最初でこそ慣れるまでは大変でした。でも、使用方法や初期設定はもちろん、講習会で講師としてきていただいたり、いろいろなときにお世話にもなって、とても助かりましたね。
更なる効率化へ、次のステップ
今後使いたい機能、期待している部分というのはどういったあたりですか?
ワークフローの仕組みを使っていろいろと回覧していきたい資料があって、それをどうやって埋め込んでいくかが悩んでいるところですね。今は勤務報告やレビューなどを回覧しているんですが、タスク上の成果物をそのまま回覧できるようにして承認も取れるということにしたいなと思っています。
近い機能としては、PJCのメールは非常に便利ですよね。更新されたらその部分がリンクされてメールが来るので、ドキュメントにアクセスしやすいですから。今後、そういった部分をカスタマイズしていければと思っています。